FACTORY
~栗山縫製株式会社様~

大阪で長い歴史を持つ栗山縫製株式会社様と新たに提携させていただくこととなりました。
近年、大阪の繊維産業は従業員の高齢化と人手不足により縮小傾向にあります。
また、少子高齢化に伴う国内の人口減少により、衣料品需要が減少しているのも事実です。
しかし、だからこそ“長く着られる服”を届けることに価値があると考えています。
大阪繊維産業を活発化させたい思いのもと、工場を訪れてインタビューさせていただきました。
ものづくりに対する姿勢や考え方に深く共感し、
「ぜひ一緒により良い服づくり・ブランドづくりをしていきたい」と強く思い、協力いただくことになりました。これからも栗山縫製様とともに、大阪の繊維産業をさらに盛り上げていきたいと考えています。
まずは、Littura のパターン制作を担当してくださっているスタッフの方に、ものづくりへの想いやこだわりを直接伺いました。
――パターンを作るにあたって、現場ならではのこだわりや、意識していることはどんな点ですか?
「まずはデザインを忠実にパターンへ落とし込み、誰が着てもバランスの良い服になるよう心がけています。
私たちは縫製工場でもあるので、“縫いやすい”だけでは十分ではありません。
着心地が良く、商品として成り立つことも大切です。だからこそ、常にバランスの良い服づくりを意識しています。
同じ服でも、縫う人によって仕上がりの“顔”がまったく違うんです。
長年この現場にいるからこそ、サンプルの仕上げ方や、その人ならではの癖がよくわかります。
人にはそれぞれ得意分野があるので、『このアイテムならこの人が合っている』と提案することもあります。
例えば Litturaであれば、女性らしいラインが得意な職人に任せることで、より良い仕上がりが実現できました。
普通であれば気づかれにくい部分ですが、長年見続けてきたからこそ感じ取れる“その人らしさ”があります。
上がってきた商品を見て、『この人らしい仕上がりだな』と感じることも多いですね。
ブランドごとにふさわしい、より良い服をお届けできるよう、日々制作に励んでいます。

■工場の歴史
栗山縫製は、「衣を通じて人の心を温めたい」という想いから始まりました。
針と糸だけを頼りに、一針ずつ丁寧に仕上げてきた70年近い歴史の中で、私たちは“人の手がつくる温もり”の力を信じてきました。
時代が変わり、機械化や大量生産が進む中でも、私たちが大切にしてきたのは「人のために縫う」という姿勢です。
いまでは、下請けの枠を超え、自社ブランド「Clothes Art」やリペア事業を通じて、自給自足できる工場として、衣の本質に立ち返った“生きたものづくり”を追求しています。
■強み
栗山縫製の強みは、“再生”と“感性”です。
破れや傷を「欠点」ではなく「物語」として見つめ直し、直すことで命をつなぐ。
その過程で、どんな布にも「もう一度、美しく生まれ変わる力がある」と確信してきました。
そして、その根底にあるのが、日本人が古くから大切にしてきた「もったいない」という心です。
“もったいない”とは、単に物を捨てないという意味ではなく、命あるものや関わった人々の想いを尊ぶ文化。
布一枚にも、糸一本にも、人の手の温もりと時間が宿っている。
それを活かしきることが、私たちの使命であり、日本の誇るべき精神だと思っています。
この“もったいない”の精神をベースに、廃材を資材と見立てて再生し、循環の中に新しい価値を生み出す。
単に縫うのではなく、「生かす」ことを仕事にしている——それが栗山縫製の強さです。
■ものづくりのこだわり -2次元から3次元へ-

一枚の布を前にするとき、私たちはいつも「この布が、誰の人生を包むのだろう」と想像します。
平面の布が、人の身体に寄り添い、心を動かす立体へと変わる瞬間——そこに命が宿る。
それが、私たちの仕事の原点であり、祈りでもあります。
“もったいない”の精神を込めて、どんな小さな端切れも、ただの“余り”として扱いません。
形を変え、命を変え、再び人の笑顔につながる形に生まれ変わらせる。
その想いがあるからこそ、一本の線、ひと針の角度にまで魂を込めています。
寸法や縫い代だけでなく、着る人の呼吸や心の動きまで感じ取りながら形にする。
その仕事の中に宿るのは、精密さよりも“やさしさ”です。
布と人との間に生まれる関係性を大切にする——それが栗山縫製の3次元づくりの真髄です。
■ ”ものづくり” に対する想い
ものづくりとは、地球と人との対話です。
だから私たちは、「捨てる」を「活かす」に変える挑戦を続けています。
廃材を資材と見立て、新しい命を吹き込む。それは、単なるリユースではなく、“感謝のかたち”です。
素材と向き合い、命を最後まで活かしきる——その中に、人の心が磨かれ、地球が笑顔になります。
服をつくることは、地球を思うこと。
“つくる人・着る人・地球”が共に豊かでいられるように。
そんな世界を針と糸でつなぐのが、私たち栗山縫製の使命です。
■栗山社長の考える未来

私が描く未来は、「地球が黒字になる経営」です。
経済的な豊かさだけでなく、人の心も、地球の自然も、すべてが潤う社会をつくりたい。
“地球を我が家と考える”——その想いを軸に、服づくりを通して、自然と共に生きるライフスタイルを世界に広げていきたいと考えています。
D-CODE(水茎文字を統合したマーク)や日本の精神文化を通して、人と人、文化と文化、国と国がつながり合う仕組みを創りたい。
そして、縫製業を「衣の中に心を縫い込む仕事」として次の世代へ受け継ぐこと。
それが、私の願いであり、地球黒字化経営の未来です。